連載
作り手による文章の世界

バスケタリー作家

熊谷茜

作り手について

1979年東京都生まれ。
東京農業大学農学部卒。
2004年山形県飯豊・小国地方に移住。
土地に 根ざす「かご細工」と出会う。
炭焼きなどを生業とする夫と子ども二人で小国に暮らす。
2016年古い木小屋を改装し たアトリエを設ける。
  
kegoyaとは木小屋のこと。
この地域の方言で納屋・作業小屋のことをいう。
移住した20代の頃に出会ったおじいちゃん、おばあちゃんたちの「木小屋」に感動し、憧れ、心の拠り所としてきたものを屋号として活動している。
 
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2009年の工房からの風で茜さんと出会いました。
まだ結婚されたばかりで、かご編みをどのように仕事としてよいか模索する中、「なぜ、かごを編むのか」その核心にはゆるぎなく、ものづくりの錨が、心の海にしっかり下ろされているのを感じました。
 
そして茜さんの編むかごの魅力!
愛らしさと野性味!日本的な美と西洋的な美、いにしえもモダンも垣根を超えた茜さんならではの美が、独特のさじ加減で現れている。そのことに目を瞠りました。
 
その後、女の子、男の子に恵まれ、逞しく頼もしい夫君との4人家族で、雪国での暮らしの中で、かご編みを続ける茜さん。
 
「生きている」
その手ごたえある茜さんの人生の、大切なかけがえのないひとひら、ひとひら。
そのひとひらずつを、春夏秋冬を通して綴ってほしい。
そう願って、この連載をお願いしました。(稲垣早苗)

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