ヒナタノオト
作品展に寄せて

北欧のゆかり展、出展作家の方からのメッセージをお届けいたします。
鈴木有紀子さんからのメッセージをご紹介いたします。

鈴木有紀子さんは、初日11日(土)と12日(日)13時~在店くださいます。

Q1
鈴木有紀子さんの北欧とのご縁を教えてください。

A1
“ろうそく”をつくることが私の“手仕事”となり、ろうそくの灯が永く息づく北欧を自然と身近に感じるようになりました。 

Q2
鈴木有紀子さんにとって、もっとも縁(ゆかり)を感じた北欧のエピソードをひとつ教えてください。

A2
縁を感じたというより結んだのですが、さあ この道を歩んでいこう..という岐路に立った時、工房の名前を、ろうそくの消費量が最も多いとされるfinlandの言葉から引きました。

共に歩んでいく大切な名前は、フィンランド語で“湧き水のでる場所”の意。
これは、ものづくりへの心持ちやアイディアがコンコンと..いつでも健やかに澄んで、湧き水のようにあって欲しいという願いをこめて名付けました。

2018年、デンマークを訪ねた時の写真をいくつかご紹介します。

Candle工房にて
サプライズのお誘いで、少々皆さんの輪を離れ、工房におじゃまさせて頂きました。
当時ですべて機能してはいないんだろうな..と思うほどの広さでした。
shopの奥には『galleryだよ。』というりっぱな広さの空間がありました。

工房というより工場だったのでは。
デン語も英語もわからないけれど、グーグル先生の翻訳と、いつもの作業場の専門的な作業から想像できる、ちぐはぐだったであろうけれど、拙い会話に優しく相づちをうって下さったろうそくの先人にお会いできて嬉しかったです。

一日の終わりには  : galleryで灯したろうそくを、濃く充実な一日を過ごした最後にお部屋で灯してcool down。

朝活への一歩
朝の海に入りたくても..寒い。まずは素足でいけるかどうか…。
なかなか勇気が出ずに最後の日に、えいッと。
結局は怖じ気づいた初日の朝が一番温かかった。

Q3
鈴木有紀子さんは、今展にどのような作品を出品くださいますか?

A3
「yöton yö (白夜)」

夏至。
長い冬を越えて迎える歓びの太陽の季節。
“夜”といわれる時間にあっても沈まない白亜の時間。森も湖もそんな時間帯に包まれる光景を思い描き手を動かしました。

green / metsä(森) blue / järvi(湖)


「シンプルな灯り」
北欧で出会うキャンドルで主流なのが細長くスマートなものが多いのですが、室内での「火」のある生活から一度遠のいてしまった日本人には、気持ち的にやはり少しハードルが高いのかと..。
シンプルだけれど、自立する太さの、ケの日の普段使いのろうそくです。
菜種waxを用いていつもよりとろみのある色合いに仕立てました。


「あじさい hydrangea」
夏至を迎えるこの季節に水を潤んで咲く花を、透明感のあるゼリー状のwaxで仕立てました。
灯火時にはうっとりするような妖艶な表情に。
北欧の方にも、日本の方にも、親しみのある灯りの花を咲かせます。
梅雨空の季節にも涼やかにお愉しみ頂けましたら。

鈴木有紀子さんからは豊かにろうそくが届いています。
とはいえ、すべて手作りで制作に時間のかかるもの。
お譲り合ってお選びいただけましたら幸いです。

鈴木有紀子さんのインスタグラムはこちらです。
→ click