ヒナタノオト
作品展に寄せて
Q1
吉田史さんは、今展にはどのような作品を出品くださいますか?
A1
珍しい石を使った一点ものや身近な動植物をモチーフにしました装身具と、今回が初めてとなります茶匙をいくつかお持ちいたします。
手で使う道具の中でも手のひらに乗る愛おしさで、でも装身具より大きくて表現の幅も広い。
装うものとはまた違う、道具としての「使い勝手」というものを考えるよい機会ともなり本当に作るのが楽しいのです。
Q3
クリスマスの想い出の中で工芸品や手作りのものにまつわるエピソードがあれば教えてくださいますか。
A3
残念ながら当時フィルムカメラだったので写真は実家のアルバムにあるのですが、小さな頃にあった家の一風変わったツリーは大工仕事の得意な父の手作りでした。
三角がつらなったようないわゆるツリーの形を板で立体的に表し、子どもの背ほどもある大きなものでした。
みなで色を塗り、オーナメントは画鋲などで刺しとめて綿を飾って長年楽しんでいたことを思い出しました。
Q4
「おばあちゃんの食器棚」の中で印象に残ったお話があれば教えてください。
A4
なんといっても茶匙のお話です。
音が聞こえてきそうな文章からは拝読していて情景が目に浮かびますし、思いが重なるところもたくさんありました。
特に、「機嫌よく叩こう。それは、機嫌よく呼吸をすること。機嫌よく生きていくこと。朝さんの中で、一本の筋がはっきりつながったのでした。」
のところがすきです。
わたしの中でも作ることが機嫌よく生きていられることになって、一本の道筋をずっと作ってくれています。
装身具以外はあまり手がけてこなかったのですが、思わぬ機会をいただいて新しい世界が広がったような気がしています。
Q5
自由学園明日館にまつわるエピソードがあれば教えてください。
A5
数年前に友人が一人のコンサートとして初めて大勢の前で歌を歌った場所、それが明日館の講堂でした。
すでにプロとしてデビューし活躍していましたが、あの講堂の空間で聴く歌声は今も忘れられず、格別でした。
そして、、、まさか数年後に同じ場所でひょっこり歌をうたえる機会に恵まれるなんて、、、
銅の茶匙のお話を書く時、史さんにもお話を伺いました。
現在は装身具を中心に彫金のお仕事が多い史さんですが、京都での修業時代には鍛金をよくされていたという史さん。
今回を機に鍛金での茶匙制作をしてくださいました。
上の画像のお花はお茶の花ですね。
愛らしい作品の数々、ぜひ会場でご覧ください。
そして、土曜日の夕べには、作家による合唱団?の歌の披露があります。
史さんもその一員!
まさに、まさかこの場の舞台で歌をうたうなんて!!ですね。
吉田史さんは両日在館くださいます。
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