ヒナタノオト
作品展に寄せて

新宿伊勢丹での催事はお陰様で無事終了いたしました。
ありがとうございました。
あらためて、展を通して感じたこと、考えたこと、こちらにも書き残したいと思います。

ヒナタノオトでは、今週後半は諸々整えさせていただきました。
明日の土曜日から、新しい作品展をお届けいたします。

こまやかに 染織・木工・金工・陶芸
3.18(土)-3.26(日)|会期中 月曜・金曜休み
11:00-18:00|最終日 16:00まで

糸花生活研究所|染織・木工
CHIAKI KAWASAKI|金工
前川 わと|陶磁

糸花生活研究所さんから、丁寧なメッセージが届きましたので、こちらからご案内いたしますね。

今回力を入れて制作したものの一つが、曲木の「手仕事のための小箱」という作品です。
かれこれ18年程前に訪れたフィンランドで出会った民芸品の箱に魅了され、その時感じた手仕事の温もりが伝わる木箱が作りたくて制作しているものです。
今回、サイズ展開を増やして、留め糸の色も増やして、制作いたしました。

もともとは、裁縫道具を入れる箱として制作していますが、昨年参加させていただいた【クリスマスに工藝を灯して】でのお客様との会話から、中国茶のお道具や、エッセンシャルオイルを入れるのにも‥とのご意見をいただき、様々な用途でお使いいただけるといいなと思ってサイズを考えました。

シェーカーボックスにも似た曲木の箱なのですが、四角に近い形なので、道具を入れるのに収まりが良いのが特徴です。
また、蓋を二重構造で厚みを持たせて制作することで、持った時に心地良い木の重さを感じていただけるかと思います。

今展のために制作を重ねてきました小さな針入れも、是非ご覧いただきたい作品の一つです。
こちらは、アイヌの女性が、大切な縫い針を肌身離さず身につけていられるようにと作られていた“チシポ”と呼ばれる道具から着想を得て制作している「針入れのペンダント」です。

ちょうど今の時期に美しく咲いているお花達を想いながらカラフルに描いた作品で、一点一点形も絵柄も違うものになります。
縫い針を入れるのにはもちろん、植物の種や、アロマを染み込ませた布などを入れても良いかなと思っています。
春の装いにお楽しみいただけたらいいなと思って制作いたしました。

小さな手織りのニードルブック、針入れ、メジャー、ピンクッション、かぎ針、とじ針、糸立て、ゆびぬきなどの手芸道具も、今展のために制作しました。
少女の頃から、手仕事の道具箱には、お化粧道具の箱や宝石箱の中を開けるような、心ときめく魅力があると感じていました。
【こまやかに】というタイトルをつけていただいた3人展、私たちが感じる手仕事の魅力と重なり嬉しく思っています。
時間をかけて手から生まれる小さな世界の魅力を、是非感じていただけましたら嬉しいです。

藤原洋人さんは木工
藤原真子さんは染織・刺繍・彫り絵

日本とスウェーデンで学び育まれた感性と技術を響かせて制作されるものは、お皿などのテーブルウエアから手芸道具まで幅広く。
今回の3人展では、手芸道具に焦点をあてて制作をくださいました。

これは私見ではありますが、手芸道具全般は、糸花生活研究所さんのお仕事の核にあるものではありますが、これを制作して定期的に販売していくのはなかなか大変だろうかと思いました。
まさに「こまやかに」の集積。

このような機会にぜひ作品に触れていただき、タイミングよく手渡されるべき方のお手元にお渡しできたら。。。
とても幸せなことと思っています。
もし、お手元に、、、と思われる方は、お早目にお出かけいただけましたらと存じます。

初日は、作家の皆さん在店予定です。
他の方々のご紹介も明日以降させていただきます。