ヒナタノオト
作品展に寄せて
松村 淳
神奈川 ガラス
あたたかな陽の光、夜空にじんわり滲む月の光。
やわらかく瑞々しい春の光を閉じ込めた積層ガラス。
Q1
松村淳さん
今展には、どのような作品を出品くださいますか?
A1
春の光を閉じ込めたようなガラスのオブジェ作品を出品いたします。
空に一枚ベールがかかったような、この時期ならではのやさしい光につつまれた風景を描きました。
様々なことが移り変わり、ついそわそわしてしまう季節ですが、ゆったりとお楽しみいただけますと嬉しいです。
Q2
松村淳さんの庭にまつわるエピソードがありましたら、教えてください。
A2
私の実家の庭は小さいながらもよく手入れの行き届いた庭です。
可憐なチューリップの列、朝顔のグリーンカーテン、寒い朝にふわりと良い香りを届けてくれる蝋梅。
季節をしらせてくれる植物を、両親が日々せっせと世話している姿が浮かびます。
子供の頃から今でも、天気の良い休日に家族が揃えばテーブルを出してバーベキューをします。
思春期には同級生に見られるのがなんとなく恥ずかしくて、こっそり室内にひっこんでお肉をたべました。
この小さな庭は、なんてことのない日常の風景や色彩、香りや音の記憶がいっぱいつまっている特別な場所であると感じます。
いつか自分の庭を持てたら、私も、なんてことないけれど愛しい日々を重ねられるような庭を築きたいです。
心に沁みるお話しですね。
とても幸せな子どもの時間を過ごしたこと、大人になって気づくのもまた幸せなことですね。
このような時を重ねられた松村さんの心に描かれた風景が、こうしてガラス作品になっているのかもしれません。
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