ヒナタノオト
作品展に寄せて

TETOTE
東京 布・革・刺繍
色とりどりの刺繍糸で描いた春の景色。
植物柄を中心に「糸の庭」を綴った大人の布小物。

Q1
TETOTEさん、今展にはどのような作品を出品くださいますか?

A1
春の息吹を感じられるような種を刺繍したバッグや植物を刺繍した小物、それから好きな幾何学模様を刺繍した作品など。
久しぶりに沢山の植物を刺しました。
特に花を柄のように散らしたデザインのものは刺していて楽しいものでした。

Q2
TETOTEさんの庭にまつわるエピソードがありましたら、教えてください。

A2
2年前の春から小さな庭のある生活になりました。
それまで好きで刺繍していた植物たちを実際に育てられる環境になって、失敗もしつつ庭作りを楽しんでいます。

元来の大雑把な性格の故、予想以上に大きく広がってしまったりその反対にまったくうまく育たなかったり、思った通りにいかないところもまた面白くて行き当たりばったりの我が家の庭。
なので「庭にある花を刺繍する」という流れではなく、「刺繍していた花を育ててみたい」という少し変わった庭作りなのです。

ご近所の方には野菜やハーブなど食べれる植物マスターや花作りの得意な方がいらっしゃるので、その方たちに聞いたり時には株分けしていただいたり。
引っ越してそれが一番のご近所の方との交流のきっかけとなりました。
私の中での庭作りのお手本はらふとの庭です。
さまざまな植物が混在しながら生き生きと共存している姿があの場所にあって。
憧れの庭にはまだまだほど遠い我が家の庭ですが少しずつ育てていくのが楽しみになっています。

Q3
今展のメインビジュアルに描かれた草花の中で、出品作品にモチーフとしたものがありましたら具体的に教えてください。

A3
ミモザ、コデマリ、沈丁花、ラベンダー、カモミール、ポピー、カタクリ、すみれ、母子草、ムスカリなど。
ここにはない植物もあるので是非、実際に見つけていただけたら。


元来が大雑把??
これだけこまやかに美しい刺繍をされる方とは思えない自己認識(笑)ですが、実際の植物育成には、たしかに独特のコツというか調子があるとも思います。
「刺繍していた花を育ててみたい」
という感覚もとても素敵ですねー。

藤武秀幸さんが形づくるオリジナルの造作に、美輪さんが今展にむけて、朗らかに生き生きと刺し綴った刺繍。
「作り手と結ぶ庭」ならではの花々が、会場にたくさんほころびそうですね。