ヒナタノオト
作品展に寄せて

橋村野美知
神奈川 ガラス
春の暖かい陽が当たる姿を思い描いて色を重ねた硝子。
窓際に、食卓に、素敵な時間を。

Q1
橋村野美知さん、今展にはどのような作品を出品くださいますか?

A1
春の花を挿してもらいたい、一輪挿しや花器を中心に、
食卓を彩る、グラス、コンポート、片口やぐいのみなど。
光を通して見てもらいたい、明るめの色を意識してつくりました。

Q2
庭にまつわるエピソードがありましたら、教えてください。

A2
春の花ではないけれど、子どもの頃、母の育てた色とりどりの菊の花をいっぱいに摘んで、花びらをちぎって、おままごとに使いました。
とってはダメだと言われたことがなかったので、心ゆくまで楽しみました。
あの時、指に染み込んだ花びらの匂いを、今でも思い出します。

掌に包みたくなるようなフォルムに、ガラスならではの妙なる色彩をまとった野美知さんのガラス作品。
どの季節にも美しく映えますが、春に向かう今はことさら愛おしく感じます。
室内で過ごす時間が見直される時、やわらかな光を感じさせてくれる野美知さんのガラス、心に沁みるようです。