店主ブログ
日々の芽吹きの記録

人たらしめるもの

2020.04.29

加藤キナ展「鳥の歌・fugle sang」は、日曜日の16時で終了いたしました。
緊急事態宣言下での初めての催事。
正解のない開催形態と思いましたが、加藤夫妻のお力と、
それに応えてくださった皆様とのハーモニーで、なんとも心に残る会にしていただきました。
あらためて、感謝いたします。
ありがとうございました。

私たちがヒナタノオトで関わっている作家の方々の仕事は、
生き死にに関わる部分のことではないと思います。
そのことを深く考えたのは、東日本大震災の時でした。
「緊急事態」の時には、生物としてのことに注力するのは当然なこと。
まず、命をつなぐこと。

そして、つないだ命の先に、ヒトとして存在するところで、作家の方々の仕事の存在価値が輝くと、
震災のあとの時間で実感していきました。
美しいもの、日々の暮らしに心満たしてくれるもの。
人を人たらしめるものに、芸術があって、
そのことと結ばれているもののひとつに、工藝や手仕事がある。
それらを丹念に作っていく人たちの営みを、小さな力だけれどつないでいこう。
そう、あらためて思わせてくれた展示でした。

会場を彩ってくれた鳥やその足跡。
これも鹿革で出来ています。
キャンドルレザーとキナさんがよんでいるもの。

これらは、オンラインストア「ソラノノオト」を通して、
加藤キナさんの作品をお選びくださった方々へ、
キナさんからのメッセージと共にお送りいたしました。
パブロ・カザルスのチェロの音わたるヒナタノオトの空間の余韻が染みていることと思います。

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只今、ソラノノオトでは、「TETOTE -花言葉展 母の日の贈り物-」を開催中です。
土曜日には、完売となっておりますorigamiのコデマリと沈丁花各2点、
TUTU3種(5点)、椅子敷き小1点、花ブローチを追加の予定です。
ギフト包装ご希望の方は無料で承りますので、備考欄にお書き添えください。

5月2日(土)からは、「アトリエシャツと小振りな買い物籠」をご案内いたします。
VANILLAさんの白いアトリエシャツ5点と、稲垣尚友制作真竹の買い物籠4点の予定です。

5月2日から予定していた繍~ぬいとり、羽田久美子さんの作品は5月23日(土)からに変更させていただきました。

毎週、土曜日にオンラインストア「ソラノノオト」で、新たな作品をご紹介いたします。
今後は
5月 9日~ 牛平安代・梅田かん子「空想の手触り」
5月16日~ アトリエ倭 木工
5月23日~ 繍~ぬいとり
を予定しています。

庭のあけびも、桑の実も、かたちが見えてきました。
桑の実はもう間もなく、あけびは秋の日に。
おいしい実りの日に向かってふくらんでいきます。
わたしたちも、未来のおいしい時間にむかって、
今ならではのおいしい過ごし方を探していきましょう。
人を人たらしめるものを、豊かに想い描きながら。