スタッフブログ
ヒナタノオト日誌

繁り出す葉

2021.04.09

ヒナタノオトでご紹介させていただいている作家の方々の工房は全国津々浦々。
メールのやり取りの中に綴られる桜の便りには、季節の異なりを特に感じます。
きっと、見るもの、聞くもの、味わうもの・・・風土の違いを想像します。

東京、千葉の桜は散りましたが、盛岡在住の舞良さんからのメールでは、蕾がふくらみだしたとか。
信楽の桃子さんのメールには、桜もみずきもコブシもスミレもあれもこれも一気に咲き誇ってとても賑やかと。

それぞれの地で制作に励まれる方々の実りが日本橋に集ってくることの喜び、
ふとした時にあらためて感じます。

このオウンドメディアには、文章と画像という姿で、作家の方々の「言の葉」が届きます。
最新は、にしむらあきこさんの新原稿を公開しています。
「鮮やかな世界を」 → click

暗くて生暖かい腹の中から、いきなり光あふれる世界に放り出された、息子の視覚を感じ取ったような気がしている。

にしむらあきこさんの、感覚的なことを確かな言葉に置き換えるちから。
そもそもの豊かな感受性、そして、感覚的なことをいつまでも新鮮に生々しく心にとらえていること。
何者かを演じてもおらず、いつも素の心を見つめて文章を綴られることに、毎回胸が熱くなります。
そして、それは結局、あきこさんの、愛、そのものなんだなぁと思いいたるのです。

息子は私にとって、想像と出会いの入り口だ。
産院の仕事もこの子守唄でいただけたようなものだし、彼と生きている私にだからこそやってくる仕事も増えた。
こうして文章を書かせてもらっていることもそのひとつである。
そして、日々の生活のなかから生まれるかたちもいろも、息子とだから見えてくるものだ。

ぜひ、お読みいただきたくご案内いたします。
ご感想もこちらへぜひ。
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「葉」のコンテンツでは、続いて、富井貴志さんからのご寄稿を掲載します。
「We Are Atoms」
数年前から一部のご自身の作品につけられたタイトル。
あらためて、その意味の奥のことが知りたくて、このタイトルでご寄稿をお願いいたしました。

富井さんの作品展は、来週から。
16、17、18日の金土日は、自由学園明日館。
20、21、24,25の火、水、土、日はヒナタノオトで。

現在、婦人之友社のサイトで、展覧会前のご紹介記事もアップされています。
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コロナ禍と豪雪が重なったこの冬の富井さんの過ごされた時間とその間の思考について触れられています。
前回のヒナタノオト企画展の2年前ごろから始められたトレーニングによる身体の変化からのことも。

物理学を研究されていた富井さんならではの視点を知って作品に向かうと、いっそう深くその世界に触れられるように思います。
「We are atoms」ですから。

富井さんの明日館展での展示の初日12時から15時30分まではご予約制となっています。
(それ以降はご予約不要です)
12日月曜日正午から受付開始ですので、よろしければご予約お願いいたします。
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作家の方々からのご寄稿「葉」。
伊勢丹展などに集中していて、こちらのハンドリングが少し疎かになっていましたが、
コツコツアップしていきます。
季節も「葉」が繁り出すころですから。