ヒナタノオト
作品展に寄せて

オープニングでは、企画展として「手しごとを結ぶ庭」展を行っています。

種・芽・葉・花・果
このオウンドメディアのコンテンツにもなっていますし、
拙著「手しごとを結ぶ庭」の章にも立てている大切な愛するエレメンツのようなもの。

竹口要さんの美しいシェイプのプレート。
どれもが微妙に違うけれど、ただランダムなのではなくて、必然の規則性がひそんでいるところが、自然の「葉」の姿のよう。

(奥様の薫さんのセレクトでしょうか?
とっても素敵なお花がバスケットに入って送られてきました。
一緒に展示しましたら、ぴったり!)

繍~ぬいとり の、羽田久美子さんからは、ヒナタノオトでも人気のたんぽぽの綿毛シリーズが豊かに札幌からふわりふわりと飛んできました!

TETOTEさんからは、果実を中心に美しい刺繍作品のあれこれ。
こちらも人気の写真帖が新柄で出品いただいています。

そして、移転前の日本橋小舟町にちなんで生まれた「小さな舟のポーチ」も復刻で。
この小さな舟のポーチは、ペンケースにとてもおすすめ。
稲垣は、この10年で、赤を使って、現在二代目の黄色を愛用中。
たっぷり入るのと、丈夫なのと、つかみやすのと、なにより心がうれしくなる文様、風合い、かたちがとってもお気に入りです。


(この画像はTETOTEさんより)

橋村野美知さんとの出会いは「工房からの風」。
この会を通して、じっくり、じんわり、制作をたしかに膨らませてこられたと伺っています。
今回はご自身の制作ヒストリーのように
街の風景
絵のない色だけのシリーズ
格子文様
ひし形
マーメイド
とご自身の歴史を振り返るように作品を構成くださいました。
足跡の先に、新たな足跡を刻もうとする、野美知さんの静かな意欲を感じる構成です。

クロヌマタカトシさんからは、「風の座標」と「帆船」と名付けられた作品を。

galleryらふと(raftは筏(いかだ))から、浜町
浜町から小舟町
小舟町から浜町へと移った私たちへ寄せてくださった想いでしょうか。

風の座標は、そこはかとデンマークのベルビュービーチの雰囲気も漂わせて、
デンマーク語のギャラリー名galleri vindueに響かせてくださっているように感じています。
遠くに視線を伸ばしているような心持ちがする遥かな作品です。

galleri vindue
ギャラリー窓

「窓をモチーフにした作品を以前から作りたかった」
という松塚さん。
窓については、深く調べてもいたそうなのです。

今回作られたプレートの端正なこと。
釉薬のトーンも、フォルムも響き合っていて美しい。
拝見するたびに陶芸の腕があがって表現力が豊かになる裕子さんの作品です。

と、、、そろそろ時間切れになりました。
続きは追ってまた。

新たな空間に灯った豊かな作品。
ぜひ、実際にお手にとってご覧いただけましたら幸いです。