スタッフブログ
ヒナタノオト日誌

光を宿す器

2021.12.06

「クリスマスに工芸を灯して」
追加作品も日々仲間入りしながら開催中です。

こちらは初めてご紹介する藤田永子さんのオーバルプレート。
銅に錫を施しています。

夏の終わり、藤田さんのこの作品と出会ったとき、「これはいいっ!」と惚れこみました。
そして、すぐにクリスマス展に出品してくださいね、とお願いを。

この表情。
これは、なんとなく出るものではなく、藤田さんが試作を重ねた上での技術を伴った偶然性の表情。
もちろん、食品にもお使いいただけますし、お手入れもごく普通に。
長時間載せたままにしないこととか、洗い桶につけたままにはしないなどの使用上での注意はありますが、基本を知ってさえいれば、いつもの食卓に新鮮な表情が生まれて、テーブルがぐんと魅力的になりますよ。
(注意書きはお添えしています)
臆せず、使いこなしていただくと、きっと愉しくなると思います。

もう25年くらい前、木の器にオイルフィニッシュのものは、
ギャラリー/ショップとしては、とてもご案内しにくかったのです。
シミになるとか、手入れが難しいとか、敬遠されて・・・。
なので、当時は木工作家でもウレタン塗装の器を作っている方もいらしたのでした。

でも、信念をもってオイルフィニッシュのご提案をする作家の方たちのちからで、今となっては広やかに使う方が増えました。
むしろ、作家物の器というか、美しく気持ちのよい器を使おうという方で、ウレタン塗装の器を使う人は、ほぼいないのではないでしょうか。
一度使ってみれば、たとえばオリーブオイルやバターの跡が器についても、
しばらくすると器全体に油分がまわって、かえって艶になっていい表情に育っていくこと、
実体験でわかってくださるんですよね。
そして、その育っていく表情に愛着が湧いていくようになられて。

金属の器は日本ではまだなじみが薄いかもしれませんが、それは伸び代があるということ。
ぜひ使いながら、使いこなしていただき、お食事やお茶の時間を楽しんでいただけたらと思います。

ちなみに、今日は錫色の器をご紹介しましたが、真鍮の器も多種ご出品いただいています。
&カトラリーも。
(手作りの金属カトラリー、ありそうでなかなかないものです。ご希望の方はこの機会にぜひ)

先日、ncafe+tsubomiの峰島直美さんが細い楕円の器をお選びくださって、
さっそくお手製のクッキーを載せた画像をインスタグラムにあげていらっしゃいました。
こちらも、ぜひご覧ください。
→ click

こちら↓は、作家、藤田永子さんからの画像です。

一度ヒナタノオトでご覧になられた方も、あらためてぜひお手にとってみてくださいね。