スタッフブログ
ヒナタノオト日誌

煤けた指から

2022.01.12

佐々木ひとみさんが土日と在店くださって、2022年のひとみさん楽園展も無事幕をあけました。
2日間、ひとみさんならではの素敵な装い、おひとりおひとりに向ける温かで愛らしい表情に、
来られた方皆様きっと幸せな気持ちに包まれたのではないでしょうか。

いつも思うのですが、ずっと笑顔で、少しも休まず、一服もされず、立ちっぱなしでお客様と終日お話をするひとみさん。
たくさんの作家の方々とお会いしている私でも、ひとみさんの展覧会会場にいらっしゃるときの姿って、特別に思います。
ずっとずっと笑顔ですし、他者に粒ほどのプレッシャーを与えないけれど、プロだなぁと。

そんなひとみさんに今回、はっとしたことがありました。
手、指が煤色だったのです。
ご存知の方はお分かりかと思いますが、とっても個性的にファッショナブル、かわいらしい姿のひとみさん。
「レジでお金出す時、アブナイ人って思われちゃいそうー」
と、愛らしい声でおっしゃっていましたが、たしかに、ひとみさんの職業を知らない方は、その姿とのギャップにちょっと引いてしまうかも。
というほど、手と指が職人の表情だったのでした。

ひとみさん、ごめんなさい。
これ、きっとひとみさんは恥ずかしいって思われますよね。
でも、書かずにいられませんでした。
とっても素晴らしい手と指だったから。
華やかで、愛らしく、よい意味でふわふわ楽し気なひとみさんの手と指の煤けた表情。
思えば、あれだけの数の作品をたった一人で制作されているのですものね。
在店中も、夜、ホテルの部屋で黙々と追加制作をしていること、いつの間にか気づいていました。

一昨年の「楽園」展に寄せて書いた記事、あらためて読み返しました。
2019年に一緒に旅したデンマークで訪ねた「Tage Andersen」(テーエ・アヌスン)さんのフラワーショップ兼美術館。
ひとみさんもいたく感じ入っていたテーエさんの楽園の一片。
制作の時を重ねながら、ひとみさんもご自身の楽園づくりを深めていることと思います。
その途中のひとときが、今回galleri vindue の空間に繰り広げられているのだと思うと、
今回の展示がいっそう愛おしく思われるのでした。

閉店後のくらがりで撮ったものなので、ぶれていてすみません。
インスタでは、aoちゃんがきれいな画像を日々あげてくれますので、そちらもぜひご覧ください。

テーエアヌスンさんの楽園を訪ねたときの記事はこちらです。
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