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ヒナタノオト日誌

つながれた小さな布から

2022.07.29

7月23日 土曜日からご紹介している宮本佳緒里さんの作品展。
多くのお客様にご覧いただいています。

惹かれるままに布とふれあっているうちに、宮本さんのもとに引き寄せられるように集まってきた様々な布。
手元に集まってきた布と暮らすうちに、次第にその布をつないで制作を始めていたとお話しくださいました。
だからでしょうか。大好きな布を大切にする思いが、作品の隅々にまで行き渡っているのが感じられます。
今回の展覧会は、様々な形のガマグチや小ざぶとん、タペストリーなどバリエーションも豊か。

大きなガマグチの中に中くらいのサイズのガマグチを入れて、その中にミニミニサイズを入れたらガマグチのマトリョーシカのようで楽しそう!
ブルー系もシックでいいけれど、マルチカラーも存在感があっていいかな・・・。
などと、眺めているだけで自然に選び始めています。
宮本さんの作品は、引き込まれるような不思議な魅力を備えているようです。

展覧会では、宮本さんの作品をすでにお持ちの方はもちろん、初めてご覧になるというお客様も、つながれた小さな布から広がる世界の引力に、思わず手に取ってじっくりとお選びになる姿を多く見かけます。
様々な来歴を持つ布が宮本さんの手によってつなぎ合わされ、それぞれのハーモニーを奏でている様子は、さながら人間社会のよう。
シックな色合いの中にビビッドなパーツがアクセントになっている作品、多くの色がカラフルにちりばめられている作品、小さなパーツのそれぞれが作品の中で役割を果たしています。
ばらばらのようでいて統一感のある様子は、一枚の布では描き出せない世界。

すでに多くの作品をお選びいただいておりますが、まだまだ大小さまざまに魅力的な作品がご覧いただけます。
作品展は31日 日曜日まで。

お時間がございましたら、ぜひお立ち寄りくださいませ。

瀬上尚子