スタッフブログ
ヒナタノオト日誌

16

2022.12.01

12月1日
今日はヒナタノオトの創業の日となります。
オープンから16回目の12月1日を迎えることが出来ました。
あらためて、関わってくださる皆様に心より感謝申し上げます。

先週末の自由学園明日館講堂での催事にもたくさんのご来場をいただきありがとうございました。
また、催事にお心をお寄せくださいました皆様にも御礼申し上げます。

初めての企画で、初めての規模。
場所は重要文化財で、よそ様の空間。
想像しても想像し尽せないことが多く、たくさんの方々を巻き込んでおきながら、思うようにいかなかったらどうしよう。。。
と、不安がなかったわけではないのですが、終わってみれば、たくさんの穏やかな笑顔に満ちた、見たことのなかった景色が生まれていたように思います。

婦人之友社編集部の山下さんが企画立ち上げからずっとご尽力くださり、
社長様、編集長様をはじめ、会社の皆様でこの会を支え創ってくださいました。
このご縁とお力がなければ、生まれなかった会でした。
ありがとうございました。

また、明日館の皆様にもたくさんお力をいただきました。
このような重要文化財が、ただ守られるだけではなく、動態保存という使いながら生かされていくという実践が行われていること。
その素晴らしき取り組みがあって、今展が成立したことにあらためて敬意と感謝をいたします。
ありがとうございました。

コロナ禍が始まる前、クリスマス前の北欧に通っていました。
クリスマスマーケットを訪ねて、電車やバスを乗り継ぎ、さまざまな町や村を訪ねました。

町のホールや学校の体育館などで、地元のアーティストや趣味の方々、また地元産のハチミツやチーズなど。
混在しているけれど、大切に作られたものが集まり、どこかバザーのような雰囲気ながら、クリスマス前の独特なあたたかさ、心の通ったやりとりがとても好きでした。

今回、始まってみれば、通い重ねた北欧のクリスマスマーケットの核にあるものが空間に漂い、
しかもすばらしい工藝作家の作品が重要文化財にある、というスペシャルすぎる展開に胸が高鳴りました。

誰かが大切に作ったものを、誰かが大切に選び、使っていく。

そんなシンプルな喜びが2日間、この場に満ちていたように思います。

ご来場くださいました皆様、そして出展作家の皆様、ほんとうにありがとうございました。

初日のゆうべには、山下さんと稲垣のトークイベントのあと、木工作家の菅原博之さんのウクレレによりクリスマスソングの時間が生まれました。
にわか聖歌隊とは思えぬほど素敵だったのは、にしむらあきこさん、藤武美輪さん、吉田史さん、そしてヒナタノオトスタッフの宇佐美智子と瀬上尚子。
最後には、会場の皆さんで「荒野の果てに」の日本語訳を合唱いたしました。

デンマークでは何度か立ち会った、大人がクリスマスソングを一所懸命歌う!シーンが蘇ってくるようでした。

出展作家の方々同志、そして訪ねてくださったさまざまなジャンルの作家の方々が、この場で交流されていたのもとても豊かなひとときだったと思います。
これからの制作活動の栄養となるようなひとときであったならば、企画者としてとてもとてもうれしく思います。

工房からの風から、明日館での催事まで。
今年の11月は結果的に催事が重なりました。
12月25日まで、いささかモリモリの企画が続いておりますが、丁寧にご案内を進めていきたいと思います。

ギャラリー/ショップ内、「クリスマスに工芸を灯して」とともに、
高見由香さん、松塚裕子さん、平井岳さん・綾子さんの展示を開きます。

今を生きる人の、大切に作られたもの。
ぜひ手に心に触れにお立ち寄りくださいませ。

おまけ
自由学園明日館講堂のベンチでずっと本を読んでいた少女。
会場の中のひとつの景色となって、心に刻まれた方も多かったのではないでしょうか。
(お母様に掲載許可をいただきました)