スタッフブログ
ヒナタノオト日誌

移りゆく花色のように

2020.07.03

家の近くに紫陽花の小径があります。
梅雨の季節になると、紫、水色、色とりどりの紫陽花の花が咲き、通る人の目を楽しませてくれます。

先日、開かれていた大野七実さんと八生さんの展覧会でわが家に巡ってきた食の器。
紫陽花の花の色を思わせるような澄んだ薄い藍色のリム鉢。

七実さんの器はたくさん愛用させて頂いていますが、同じブルーでも一つ一つ色合いが異なり、盛るものによっても印象が変わります。
お料理や食材、その時々の気分で、合わせる器を選ぶのは楽しいですね。

これから夏本番、枝豆のスープなど淡いグリーンも似合いそうです。

菅原博之さん スプーン
富井 貴志さん 角皿
とりもと硝子店 グラス

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もう一つ、レコード皿と名付けられたお皿。
前菜を盛ると引き立つような、余白が美しいお皿です。

和の雰囲気も感じられ、庭園で味わうお茶の時間を想像して、アイスクリームのまわりに黒蜜をかけ、色鮮やかなフルーツを添えてみました。
まわりの余白が凛とした空間を感じさせてくれます。
葡萄など旬の果物を盛りつけても素敵です。

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現在、開かれている吉田史さんの展覧会。
先日は和やかな雰囲気の中、お客様はゆっくりと作品をご覧になり、想いを巡らせながら、史さんとのお話も楽しまれていました。

「白紙」象牙で紙のやわらかな質感を表現された繊細な造形と細やかな文字との余白に込められた美しさ、静かで穏やかな日々の幸せを想います。

七夕の日、短冊に願い事を書くように、史さんの作品に想う願いを込めて綴ってもらい、身につけていると、いつの日か希みが叶っているかもしれませんね。

近藤佳代