ヒナタノオト
作品展に寄せて

Q1
京都に工房を移された安齋新さんと厚子さん、今展にはどのような作品を出品くださいますか?

A1
家時間が充実するようなものを作りたいと思っています。

Q2-1
今回、「春の窓」というサブタイトルをつけました。
安齋さんの、窓にまつわるエピソードがありましたら、教えてください。

A2-1
北陸の蔵に住んでいた頃、厚い蔵の壁に開く四角く切り取られた小さな窓から差す光に、窓の有り難さ、光の線の綺麗さ、季節の移ろいを感じた事を思い出しました。(厚子)

僕が小学校に上がる頃、実家が家を建て替え、その時に初めて自分の部屋で一人で寝ることになったのですが、大きめの窓の下にベットがあったのでちょうど寝転んど見上げると窓から空や雲または木々が見え漫画や本などを読んだり、ボーと見上げたり、、、

春先は気持ちの良い風に乗って金木犀の匂いが漂ったり夏の青空、秋の台風の時は夜、街頭に照らされる木々の影に怯えたり、冬は朝起きると窓の結露が凍っていたり、、、

窓、、、あまり意識した事はなかったですが一人で過ごした時間の側には窓がありましたね〜、、、色んな記憶があります。(新)

Q2-2
安齋さんの工房の中で一番好きな、あるいは大切なものについて教えてください。

A2-2
やきものなので窯はもちろんですが、、、
取り分け大切にしているものは、長く愛用している自分の手にあった木べらでしょうか。
作る上での大切な相棒のようなものです。
ヘラは自分用のを作るのですが、後継者が不足している自分にあった筆もいつか無くなってしまうのではと日々思いながら大切にしているものの一つです。

日本の陶磁器の端正な美しさを軸に持ちながら、今の日々の暮らしにすっとなじむ穏やかな佇まいが魅力の安齋さんの器。
テーブルで、お料理を盛るとその良さを実感いただけると思います。
食べることが大好きな作り手ならではのニュアンス、ぜひ受け取ってみてください。

安齋さんの在店予定はございません。

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