ヒナタノオト
作品展に寄せて

武井春香
山梨 染織
自家製柿渋での染め布に、藍染めも加えて。
味わい深く、透明感ある布の表情を生かして作られたバッグ。

Q1
武井春香さん、今展にはどのような作品を出品くださいますか?

A1
柿渋染のバッグとインド藍と柿渋を染め重ねたバッグ、蚊帳布、紗の封筒など。
柿渋と本藍で染めたヘンプの手織りショールを出展いたします。


Q2
武井春香さんの庭にまつわるエピソードがありましたら、教えてください。

A2
「里古りて柿の持たぬ家もなし」芭蕉

「古里伊賀は古い歴史のある所だ。柿の木のない家はない。(家々の柿がたわわに実っている)」
昔は農家の庭先には必ず柿の木が植わっていたそうです。
私の住むところにはまさにこの風景が広がっています。
最近になってこの句のことを知り、場所も時代も違いますが、芭蕉も同じ気持ちでこの景色を見ていたのかも、とうれしくなりました。

封筒!
武井さんらしくきっぱりとしたかたち。
柿渋染めと藍染めの色合いがとてもクールです。
いろいろな使い道がありますね。
中が透けていますから、中に入れるものを考えるのも楽しい。
贈り物にも素敵です。

二期は愛らしく華やかな作品群が多いので、武井さんのスマートな雰囲気がまさに大地のように空間を引き締めてくれることと思います。