ヒナタノオト
作品展に寄せて

Q1
松本郁美さんは、今展にはどのような作品を出品くださいますか?

A1
“花菜摘む”を自分なりにイメージし、主に色絵掻き落としをしたうつわを制作致しました。
鳥や花以外にも、東洋美をテーマに新しいものを描いています。

Q2

しばらく遠出が難しい時間がつづきましたが、今、松本さんが一番行きたいところはどこですか?

A2
中国(河北省〜江西省)。
私の今の制作の原点でもある磁州窯。

今年は今後の自分の制作の仕方など、いろいろ考えていきたいことや深めていきたいことがあり、そのために今の自分にとって必要な場所だなと思っています。
本や資料ではなく、現地に足を運び実際どのように作られていたのかを自分の目で実際見に行き、触れてみたいです。
この状況下でなければ年内どこかで行けたらと思っていたので残念に思っています。

Q3 
今展に寄せて、作家の方にお好きな花、野菜、果物を教えていただきました。
その中から、特にひとつについて、お話しくださいますか?

A3
蝋梅。
自分の描くモチーフの中でも特によく描く花です。

“ゆかしさ”という花言葉があるのですが、心がひかれる…という意味合いがあります。
花は黄色で一見華やかそうですが、花は下向きで、でも愛らしいたくさんの花を咲かせています。
その奥ゆかしさみたいなものを、自分自身や作るものに表していけるようになれたらなと思っています。

蝋梅、可憐で、はかなくも内に秘めた強さがあって、凛と美しい花ですね。
その姿を器に映し出していこうとする郁美さんの美への探求心と試み。
今展でも堪能いただけますように。