ヒナタノオト
作品展に寄せて
富井貴志 木の器展
会場をヒナタノオトに替えて、
20日、21日、24日、25日の火・水・土・日と開催します。
13時から17時。
富井さんは、土曜日に二時間ほどお寄りくださる予定です。
先週の金、土、日で開催した自由学園明日館での催事。
3日間の催事、無事終えることができました。
葉桜眩しい明日館の庭を感じながらの展示は、空間の美しさと富井さんの作品が響き合って、
ここならではの時が流れたように思います。
ご来場くださいました方々の心に、清らかなものが渡っていただけたらと願います。
また、お越しになられなかった方々にも、写真を通して少しでも感じていただけましたら幸いです。
『この展覧会を農業に喩えたとしたら、刈り取りや収穫の場面だけではなく、種蒔きや施肥になるような会にしたいと企画しています』
これは、『工房からの風』を企画した2001年にその想いを綴った一文ですが、
20年後の今、あらためて「展覧会」というものに対して、想いを重ねました。
富井さんのように既に支持され、愛用される方が多い作家にとっては、展覧会は実った作品を手渡す販売の場として盛況になります。
そして、手渡す、販売する、ということだけで言えば、20年前にはあまり使われていなかったオンラインストアという場も今は存在しています。
今回、「作品」ではなく「作品群」を見ることができたこと、ひとしお意味を感じました。
あるひとつの作品をゲットするための場ではなく、作品群の中からあるひとつを選ぶことの豊かさ。
作家にとっては、自らの場である工房でみていた作品を、展覧会会場という客観的な場で見ることによってどんなに栄養になることでしょう。
そして企画者にとっては、作家の現在を1点ではなく、多くの作品点数で見て、感じることによって、現在の作家の仕事、未来を予感させる仕事を心に蓄えることができるのだと思いました。
オンラインストアの活用による利点も理解しつつ(私たちもその恵みに与っていますが)、
こうして「展覧会」に作家が立ち向かうこと、企画者がそれを豊かな機会に創ることの意味をあらためて感じた明日館での3日間でした。
場所をヒナタノオトに移しての作品展。
たっぷりと制作いただきましたので、じゅうぶん見ごたえある構成となっています。
(とはいえ、完売の作品もありますので、特定のもののお尋ねは電話で現況をお答えいたします。
0356498048)
まさに油ののったお仕事の只中にいる富井さん。
空色の扉の中でぜひ、ご覧くださいませ。
(画像はすべて自由学園明日館で撮影いたしました)
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