店主ブログ
日々の芽吹きの記録

移転のお知らせ

2021.05.07

新しい芽へ 

ヒナタノオト移転のお知らせ

いつもご来店、またはWebやSNSを通してヒナタノオトをご覧いただき、ありがとうございます。
このたび、佳きご縁を頂戴し、移転をする運びとなりました。

日本橋小舟町での現店舗の営業は6月19日土曜日まで、
日本橋浜町3丁目に開く新店舗の営業は7月10日前後(現在調整中)の予定でおります。
新店舗開店日が確定しましたら、あらためてご案内をさせていただきます。

一粒万倍日
契約を交わし、開店の日へと向かいます。

ここまでのストーリー、私にとっては不思議な巡り合わせのようなことでもありました。
少し長くなりますので、ご興味のあるかたはお読みいただけましたら幸いです。

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2006年、日本橋浜町2丁目にヒナタノオトをオープンいたしました。
小路に入ったビルの二階、事務所兼店舗の構えで静かに始めました。

4年半後の2011年、店舗として本格的に運営をしようと、日本橋小舟町へと移転をしました。
角地にある築50余年の味わいのあるビル。
木の扉を空色に塗って、新たなヒナタノオトを開きました。

開店後すぐに震災にもあいましたが、展覧会を重ねながら、気づけばあっという間の10年。
その間、たくさんの方々とのご縁をいただきました。


3年前、安田不動産の方から「日本橋浜町の街づくり」へのご誘致をいただきました。
ホテルやオフィスビルなどの大きな開発の傍ら、チェーン店ではない個性的な店舗の誘致や、
新鮮な企画の店舗開発を丁寧に続けられていることを知りました。
誘致をいただいた日本橋浜町の街づくりのテーマは、「手しごとと緑の見える街」。
ヒナタノオトが小舟町に移った後、コツコツと魅力ある店舗、空間がこの街に集ってきていました。
https://www.yasuda-re.co.jp/yasuda/area/map03.html
https://hamacho.jp/

ご縁が熟し、その街の輪の中へ、このたび店舗の移転を行うこととなりました。
清洲橋通りに面したビルの一階。
素敵にリノベーションされた外観の空間を、スケルトンで借り受けることとなりました。

現在の日本橋小舟町の店舗より8坪ほど広い25坪。
ショップスペースを手前に、小窓が印象的な奥の空間をギャラリーに造作することとしました。
「ヒナタノオト/galleri vindue」
(「ギャラリ ヴィンドゥー」。 デンマーク語で「ギャラリー窓」の意味)
を、あらためて開くことといたしました。

日本橋浜町は、中央区で最も人口が多く、日々の暮らしを営むひとが多い町。
そして、さまざまな業種の広やかな世代の多種多様な方々が働く町。
日本橋小舟町では叶わなかった地域とのつながりが、新たに結ばれていく希望を抱いています。

地元千葉ではなく、都心に「ショップ/ギャラリー」を開いたのは、作家の展示を広域から多くの方に見に来ていただきたいためでした。
移転後はこのことに加えて、近隣に住む方、働く方にも親しく作品に触れていただきたいと願っています。

『浜から小舟へ』
10年前、浜町から小舟町へ移転する際に制作した案内状に綴ったフレーズ。
小舟を漕いだこの10年、皆様との出会いの日々があらためて愛おしいです。
そして、10年の後、まるで帰港するかのように、『小舟から浜へ』戻るこの巡り合わせの不思議を思います。

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ところで、不思議な巡り合わせはこちらにも。
移転先のビルの名前は、交渉時「友泉ビル」というものでした。
私たちが移転を決めた後、ビルには新しい名前が付けられていました。
「スプラウトビル」
スプラウトは芽。
それはとても大切にしてきた、自らのフィールドにある言葉でした。

(小学4年生の時の書初め。半世紀!近く前に、スプラウトとのご縁は芽生えていたのでしょうか。
 ・・・名前が大きくて恥ずかしいです)

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長い文章をお読みいただき、ありがとうございます。
コロナ禍の収束が見えない中にあっての店舗移転となりますが、
作り手の方々の作品を、伝わるべき使い手の方々へお渡しできるように。
その営みが、私そして共に働いてくれるスタッフにとって、大切な仕事なのだとあらためて心に置いて、新たな始まりにしたいと思います。

「風の時代」と呼ばれる新しいタームの中、しなやかにいただいたご縁を信じ、機が熟してきたことを、ひとつひとつ実りにしていきたいと思います。

新しい芽、
「ヒナタノオト/galleri vindue」
あらためて、よろしくお願いいたします。

オープンに際して販売スタッフ(アルバイト)を募集いたします。
こちらの記事でご案内しております。
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