店主ブログ
日々の芽吹きの記録
片耳のクリームソーダ
2021.05.17下地康子さんの展示会は好評のうちに終了いたしました。
国展大賞受賞という晴れのタイミングながら、
国展は中止となり、今展も当初予定の自由学園明日館での展示が見送りになりましたが、すばらしい下地さんの作品と、それに響いて来られた方々の想いによって、豊かな会期とさせていただくことができました。
この場からも御礼申し上げます。
下地さんの作品10点を、22日土曜日正午より、オンラインストア「ソラノノオト」で販売させていただきます。
会場にお越しになられなかった方や、ご検討中だった方など、この機会にお選びいただけましたら幸いです。
下地康子さんには二年後の同時期に展示をいただく予定です。
今度は移転後の新空間ですね。
二年の月日に深まり、ますます鮮らしくなったお仕事をご紹介できることがとても楽しみです。
Anima uni 長野麻紀子さんの作品展、最初の週末があけました。
白い什器を中心に、美しい珠と金銀のハーモニー。
小舟町店での印象に残るシーンがまた増えました。
火曜日は長野さんは不在、スタッフでご案内いたします。
(細やかなオーダーは長野さんに直接見ていただくことをおすすめいたします)
水曜日は確定ではないのですが、いらっしゃるご予定です。
土日は在店確定です。
(この画像はAnima uniさんのHPから拝借しました)
「触れる」
と名付けられた四角い金と印象的な色石の指輪。
Anima uniさんの初期の代表作の一つと思います。
繊細に見えて、しっかり作られているので、あわてものの私でも普段から安心して着用できるリングです。
日曜日、緑の美しい石の「触れるリング」を選んでくださった若いお嬢さんがいらっしゃいました。
クリソ。
「クリソプレーズ」というカルセドニー(玉髄)。
実はこのお嬢さんは、私の大学時代の同級生の娘さん。
今は就職されているのですが、小学校高学年の頃から、一緒にヒナタノオトや工房からの風を訪ねてくれていました。
「これをください」
と、クリソプレーズの指輪を手渡されたとき、デジャブのような不思議な気持ちに包まれました。
20歳のとき、私がピアスの穴をあけた後、その友人が私にピアスをプレゼントしてくれたのです。
そのピアスが「クリソプレーズ」。
「これはクリソという石で、クリームソーダの意味なんだよ」
と教えてもらった記憶が鮮明に残っていたのです。
以来、その緑のピアスは、私の中では「クリームソーダ」の「クリソ」だったのです。
この日、一緒にいたその友にその話をしましたら、ふふ、すっかり忘れていたみたい。
そして、クリソもクリームソーダの略ではないことが、あらためて調べたらわかりました。
でも、なんてうれしいことでしょう。
やがて40年近く!
クリームソーダだと思っていた小さな丸い珠が、時を経てこのようなやりとりにつながるなんて。
20歳の時に自分たちに教えてあげたい。
こんな素敵な時が後に巡ってくるんだよって。
実は片方は失くしてしまった「クリソ」。
でも、残ったひとつは今も時々耳に留めます。
Anima uni展では、片耳にAnima uniピアス、そしてもう片耳には「クリームソーダ」をつけて過ごしてみようと思います。
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