ソラノノオト
作品展に寄せて
佐藤亜紀‐糸布歳時記‐2022春
2022.03.25四季折々に、信楽在住の染織作家、佐藤亜紀さんの手になる美しい手織り布をご紹介する「糸ぬの歳時記」。
2022年春の布が届きました。
亜紀さんの布。
シルクを中心に、草木染の糸を平織したものが中心です。
張りのある細めの糸は、透け感もあってはんなりと美しい。
うっとり。素敵。
けれど、使いこなせない・・という方、意外といらっしゃるような気もします。
いえいえ、実はとっても重宝する布なんです。
さまざまに使えるのですが、さまざまではあいまい、抽象的すぎますので、今日はまず入門編的に。
それは、首元にくるくると、小さく巻いてみること。
なぁーんだ、単純!
ええ、そうなんです、シンプルにぐるぐるふんわり!が基本中の基本なんです。
お気に入りの単色のシンプルなお洋服の首元には特におすすめ。
お気に入り過ぎて、着心地はよいのだけれど、ちょっと慣れっこになったときなど、
亜紀さんの布のように薄手の発色の素敵な布が、装いも、そしてお顔映りも明るく新鮮に見せてくれます。
こちらは「チューリップ」と名付けられた布。
自然に束ねるように持って、ぐるぐるっと巻くのが基本です。
あとは、鏡を見ながら、あれこれアレンジを。
コツをもっとお知りになりたい方は、ホンマユミコをはじめ、店頭でスタッフが楽しく「巻き巻き」お手伝いもいたしますが、
でも、きっとご自身でできますよ。
きっちりではなくふんわりナチュラルに。
巻いたなりで形って決まります。
それが化繊ではなく天然繊維の優れたところでもあるんですね。
こちらは、「若草色と桃色」と名付けられた布。
枯野が芽吹きはじめる季節、山々がやわらかな若草色に染まっていきます。
その情景を思い描きながら織りました。
とは、佐藤亜紀さんの言葉。
先ほどの「チューリップ」よりも大判なので、羽織るのにももちろん適しているのですが、こうしてぐるぐる巻いてもいいですね。
羽織るとこんな風になります。
そして、ネックウエアというよりもふんわり感を生かして巻くとこのような感じに。
こちらは、「催花雨」(さいかう)という美しい日本語が寄せられた布。
「早く咲いて」とお花が咲くのを促す雨。
数色の濃淡や差し色を入れながら、リズムをきざむように織りました。
光や角度でうつろう色を、雨音を聴くようにゆっくり見て楽しんでもらえたらうれしいです。
と、亜紀さんから。
このように羽織ってみたり、ぐるぐると巻いてみたり。
もちろん、タピストリーのようにインテリアにもおすすめの手織り布。
ふんわり、ぐるぐるとお顔映りを新鮮に見せてくれる使い方を、はじめの一歩としてもぜひにお薦めいたします。
あ、もちろん、上級者の方にも!!
お気に入りのベーシックな装いに、春の調べが新たに加わったような喜びを。
2022年の春の佐藤亜紀さんの布。
店頭で、オンラインストア「ソラノノオト」で、ぜひご覧ください。
佐藤亜紀さんのホームぺージはこちらです。
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